透明なビンを陽に透かしてみたら
あの日の想い出がよみがえるんだよね
君が僕にくれたたったひとつの贈り物
ビンのふたを開けると海の匂いがするんだ
ターコイズブルーのガラスの欠片や
白い砂粒にそれに穴の開いた貝殻とかね
砂浜で時間を忘れてしまうくらい
二人でしゃがんで集めたよね
そうなんだ想い出の詰め合わせなんだよ
想い出が立ちのぼってゆく
けむりのように
すうとあの高い秋空にむかってね
それをうみねこが啄ばみ
かもめが浚っていったよ
実に哀しみの目をしてね
やがて目が覚めて
僕の手には何も残らない白昼夢
yamabato
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恋の不思議を知った
あの夏の日
陽炎にゆれてる
アスファルトの道は
空と地平線と丁字路
ひまわり畑は黄色のじゅうたん
あの子がしゃがんで吹いている
飛んだ 飛んだ
シャボンの玉
虹色して揺れていた
ちいさなちいさな
シャボンの玉が
連なり南風に吹かれて
青くかすんだ山並みに消えてゆく
早く私を見つけて
此処にいるから
眠くならないように
麦わら帽子忘れないように
シャボンの玉
吹いて待っている
あの夏の日
陽炎にゆれてる
アスファルトの道は
空と地平線と丁字路
ひまわり畑は黄色のじゅうたん
あの子がしゃがんで吹いている
飛んだ 飛んだ
シャボンの玉
虹色して揺れていた
ちいさなちいさな
シャボンの玉が
連なり南風に吹かれて
青くかすんだ山並みに消えてゆく
早く私を見つけて
此処にいるから
眠くならないように
麦わら帽子忘れないように
シャボンの玉
吹いて待っている
君は冬のダイヤモンドを知ってるかい
あの夜空にかがやく一等星たち
時空を超えて
星星を越えて
僕らの肩に降り注ぐ
銀河の雫
生まれて今日まで
何度空を見上げたのだろう
寄り添うポルックスとカストルに
思いを寄せるふたご座の君よ
春の訪れに
ようやくかなしみはあの地平線の彼方に
あの夜空にかがやく一等星たち
時空を超えて
星星を越えて
僕らの肩に降り注ぐ
銀河の雫
生まれて今日まで
何度空を見上げたのだろう
寄り添うポルックスとカストルに
思いを寄せるふたご座の君よ
春の訪れに
ようやくかなしみはあの地平線の彼方に
哀しい夢の余韻がずっと
この薄暗い部屋に漂っている
夜明け前の君の叫び声
空耳のように聞こえた気がした
からだの力がすべて抜け落ちて
ベッドから起き上がる気力さえ出てこない
やがてスカラップカーテンの隙間から
零れて入り込む朝の光に目を細めて
時を刻む二本の針に気をとられる
僕はまだ君のこころを見つめている
未練がましく哀しみを引きずり
儚い希望を捨てきれずにいる
時が進み続けるように
君はもうすでに僕の知らない道を
歩き始めているのに
露の滴る窓ガラスを開け放したとき
朝の風景の変化に気付いた
知らぬ間の季節の移ろいとはうらはらに
色褪せた僕のこころはまだ
あの日のまま
この薄暗い部屋に漂っている
夜明け前の君の叫び声
空耳のように聞こえた気がした
からだの力がすべて抜け落ちて
ベッドから起き上がる気力さえ出てこない
やがてスカラップカーテンの隙間から
零れて入り込む朝の光に目を細めて
時を刻む二本の針に気をとられる
僕はまだ君のこころを見つめている
未練がましく哀しみを引きずり
儚い希望を捨てきれずにいる
時が進み続けるように
君はもうすでに僕の知らない道を
歩き始めているのに
露の滴る窓ガラスを開け放したとき
朝の風景の変化に気付いた
知らぬ間の季節の移ろいとはうらはらに
色褪せた僕のこころはまだ
あの日のまま

こころの傷は 少し癒えたような気がする だからあのときの痛みは もう思い出したくない これが運命だったんだと 受け入れなければならない そんな真っ白な理解は あの雨の日に涙とともに 飲み込んだ でも私は思い出す あの日の君の瞳は造られていた あの日の君の言葉は造られていた すべては君のやさしさの裏返し 傷心のなかに埋もれて もがき喘いでいたのは君であり 私のこころの弱さに鋭く訴えていた 指が北風に悴んで ふっと息を吹きかけたとき 東の空には久々に見る半円の虹 その艶やかさと正確な造形美に 私は束の間の安らぎに浸った |
yamabato

抒情詩集・鳩笛

